9月82018

《Dr.ミントQ&A》狂犬病ワクチンは打った方がいいんですか?

先生、狂犬病ワクチンは噛まれる前に打つべきか?噛まれてから打つべきか?どちらが正しいんですか?

それは噛まれる前に打った方がいいですよ。備えあれば憂いなし。

その諺、ミャンマー語にもあるんですか? あるとは思えないんだけど。。。

無いと思うよ(笑)ミャンマー人は備えないから狂犬病ワクチンを事前に打つ人は少ない。でもそれを真似する必要はないよ。なぜなら狂犬病を発症して多くの人が亡くなっているからね。

日本の大学教授のレポートではミャンマーで年間1000人以上が狂犬病を発症して亡くなられてる

可能性が高いことを示唆されています。野良犬は400万頭近く、犬への予防接種率1%未満??

実際の数値は誰もわからないけど、狂犬病を発症させて亡くなった話はヤンゴンでよく聞く話ですよ。知識がないために病院へ行かない人、知っていても経済的な理由で病院にも行かず自宅で発症して亡くなるケースは多いんですよ。狂犬病発症したら致死率100%だからね。裕福な人も貧しい人も狂犬病リスクに毎日さらされている。日本じゃ考えられないよね。もうミャンマーの風土病の一つと言えるんじゃないかな。

ミャンマーに来て狂犬病になる確率を下げるにはどんなことに気をつけるべきですか?

第一に事前に狂犬病ワクチンを接種すること。なぜなら事前に接種することで狂犬病ウイルスの抗体が体内に作られるからね。

*Rabies Vaccine(狂犬病ワクチン)

予防接種で体内に抗体を作り事前に防御するから噛まれても発症確率が下がるんですね!それじゃ噛まれた後にワクチン打つのは??抗体ってすぐできるんですか?

抗体は1週間~2週間後ぐらいにできるからね。間に合わない可能性あるよね(笑)

間に合わなかったら死んじゃうじゃないですか?

何もしなければ確率が高くなるので、もう一つ免疫グロブリン(血清)を噛まれた患部の周辺に打つ必要があるんだよ。このグロブリンは値段が少し高いけど噛まれたら日本の皆様は打った方が安心です。

先生、もう少し詳しく簡単に説明してくれませんか?

狂犬病ウイルスは噛まれた患部周辺に多くいるので、免疫グロブリンを患部に注射することで直接ウイルスを殺す役割なんです。狂犬病ワクチンは体内に抗体を作ることで壁のような役割を果たすんだ。脳に侵攻するウイルスを食い止めるべく闘うんです。

*Immunoglobulin(免疫グロブリン)

それじゃなぜ事前にワクチンを接種していても噛まれたら2回打つんですか?

それはワクチンを追加すると抗体が活性化され強度が増すからなんだよ。ワクチン追加で城壁を高くして脳への侵入を防ぎ、グロブリン戦闘員の投入で直接ワクチンを殺していくんだよ。これで発症を食い止めるというメカニズム。

なるほどよくわかりました。事前にワクチン打った方が全然安心なんですね。

はい。狂犬病ワクチンは噛まれる前に打つのと、噛まれてから打つのでは発症するリスク確率に雲泥の差があります。理由は抗体ができるのに早くても1週間は時間が掛りますからその間は守りが手薄になるということです。発症のほとんどは1ヵ月以上ですから噛まれてからでも間に合うかもしれませんが。。。

狂犬病ワクチンは噛まれてから打っても大丈夫というのは間違った考えです!

狂犬病ワクチンはミャンマーで安定供給できているんですか?

1年に1回ぐらい品薄なときがありますね。どの病院に問い合わせてもない時はお隣のバンコクへ行けばありますので慌てずに行動して下さい(この点から考えても事前に予防接種は基本です)。噛まれたらすぐ石鹸水で患部を洗い流してワクチンとグロブリン(血清)がある病院へ行って治療を受けて下さい。

先生ミャンマーの皆さんにもこの事実を伝えた方がいいんじゃないですか?

このような知識を持ち合わせていない人も多いので、機会があるごとに伝えていきたいです。私一人ではこのような公衆衛生に関する問題は難しいので、皆様の周囲にいるお友達に「犬に噛まれたら病院でワクチン接種。できれば事前に予防接種が安全」ということを伝えていただけないでしょうか。ご協力をよろしくお願いします。

 

<ヤンゴンの犬に噛まれない知恵>

1.夜中は外を出歩かない。

理由…ミャンマーの犬は夜行性で夜中活発に活動し攻撃的になりやすい。

2.タクシーを頻繁に利用する。

理由…歩かなければ犬に遭遇する確率が減ります。

3.犬肉を食さない。

理由…周辺国で犬肉を食べる文化がありますが、食べた人は攻撃されやすい。犬の鼻は人の1億倍!

4.犬に触らない。

理由…触れば噛まれるリスクが高くなります。傷がある患部を舐められるだけで感染リスクはあります。

5.猫、猿、コウモリなど触らない。

理由…のら猫、猿、コウモリも狂犬病ウイルスを保菌している可能性がある。

6.外で走らない。

理由…追いかけてくる可能性がある。

7.群れている犬に注意

理由…徒党を組んでいるギャング犬は強気。近寄らない。

 

 

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